皆さまこんにちは、いかがお過ごしでしょうか。
今日の早い時間ですが、かねてより噂のあった新型iMacが登場しました。ただフルモデルチェンジではなく、主に27インチのマイナーアップデートなのでちょっとばかり残念ではありますが…。
それではどこが変わったのか、早速見ていきましょう!
CPU
CPUが第9世代のCoreシリーズから第10世代のものにパワーアップしました。なかなか早い段階での第10世代搭載は嬉しいです。Intel曰く、第10世代のCoreシリーズではThunderbolt 3や4K HDRのシステム最適化に加え、パフォーマンスが大幅に向上しているそうです。
具体的には梅モデルが3.0GHz 6コア 第9世代Intel Core i5から、3.1GHz 6コア 第10世代Intel Core i5に、竹モデルが3.1GHz 6コア 第9世代Intel Core i5から、3.3GHz 6コア 第10世代Intel Core i5になりました。最後に松モデルが3.7GHz 6コア 第9世代Intel Core i5から、3.8GHz 8コア第10世代Intel Core i7に変わりました。
また、竹モデルと松モデルはオプションで3.6GHz 10コア 第10世代Intel Core i9プロセッサにも変更可能です。
オプションなしでの構成では、周波数が上がった程度となっています。ただ松モデルでは標準構成がi5 からi7に変わっているので、ちょっとお得感があります。しかし、iMacもとうとう10コアになりました。本当にiMac Proに迫る性能ですね。
メモリ
メモリはどのモデルも標準構成では今までと同じ、8GB 2,666MHz DDR4となっています。今回新たにオプションとして、128GBのメモリが選択できるようになりました。64GBではどうしても足りなかったという方には嬉しいオプションかもしれませんね。
ただしオプション価格が結構な額になりますので、個人的には自分でメモリを買ってきて増設するのがオススメです。27インチモデルに限っては、簡単にメモリにアクセスできますのでそんなに難しくないです。
しかしここまで来ると、もはやiMac Proの立場がないように思えてしまいます…。
グラフィック
グラフィックも順当に進化しました。
梅モデルはRadeon Pro 570X (4GB GDDR 5)からRadeon Pro 5300 (4GB GDDR 6)に、竹モデルも同じく570X (4GB GDDR 5)からRadeon Pro 5300 (4GB GDDR 6)になりました。松モデルはRadeon Pro 580X (8GB GDDR 5)からRadeon Pro 5500XT (8GB GDDR 6)へと変更になりました。
さらに松モデルではオプションでRadeon Pro 5700 (8GB GDDR 6)と、Radeon Pro 5700XT (16GB GDDR 6)へ変更も可能です。Apple曰く、8GBのものよりも最大6倍も速いらしいです。とはいえ実際にベンチマークなど出ないと、どれだけ性能が上がったのかわからないので何とも言えませんけどね。
ストレージ
個人的にはここが一番嬉しい変更点で、2020年モデルからは21.5インチも含めて、Fusion Driveが廃止となりSSDのみとなりました。梅モデルが標準で256GBのSSD、竹モデルと松モデルは標準で512GBのSSDとなっています。2019年モデルは標準で1TBや2TBのFusion Driveだったので、それと比べると容量は下がっていますが、その分SSDストレージは爆速です。Fusion Driveとは比べものにならないくらいサクサク動作するようになると思います。
SSDオプションは1TBから8TBまで用意されています。8TBとなるとiMac Proですら用意されていないオプションです…。ただ512GBから1TBへのアップグレードは¥20,000なので思ったよりも安い印象です。余裕があれば1TBにした方が良いと思います。
余談ですが、iMacも完全にSSD化されたので(個人的には悪名高い)T2チップが搭載されました。これが搭載されることによって、今までCPUで行なっていた処理の一部を分散できるのでよりパフォーマンスが向上することが期待できます。ただしこれが搭載されたということはユーザーではSSDの換装ができなくなったことを意味します。
SSDなのでそうそう壊れないとは思いますが、仮に5年以上先に壊れたとしても自分で、もしくは非正規修理店でSSDを交換できないので、非常に高価なAppleの正規サービスを受けるしか選択肢がなくなります。必ずしも手放しに喜べるものではないというのが個人的な感想です…。
Nano-textureガラスのオプション
個人的にすごく驚いたのが、Mac Pro用のディスプレイであるPro Display XDRにあるNano-textureオプションが今回iMacにもオプションで選択可能となりました。Nano-textureガラスとは、要するにマット仕上げのガラスのことで、これにすることでディスプレイへの映り込みを大幅に軽減できます。Nano-textureがすごいのは、単純にガラスの表面にマット加工しているわけではなく、ガラスの内部に光を散乱させるような加工を施しているところです。Appleによると、これによって映像の綺麗さを損なわずに映り込みを抑えられる優れものだそうです。
オプション価格としては税別で¥50,000と決して安くはないですが、今までiMacが光沢液晶であることが嫌で避けていたという方にとっては嬉しいオプションなのではないでしょうか。これは是非ともどんなものか、体験してみたいです。
その他変更点
10ギガビットEthernet
新たに10ギガビットEthernetもオプションで搭載できるようになりました。これはiMac ProやMac miniにしかなかったオプションで、最大10Gbのネットワーク速度に対応するLANポートのことです。Apple曰く、より高い接続領域帯を持つことができるので、より高速かつ大容量のデータ通信ができるようになるとのことです。
FaceTimeカメラが1080pに
FaceTimeカメラの画質が720pから1080pに上がりました。今のこの世の中のご時世も配慮されたのでしょうか…? カメラの画質向上と同時に、マイクも「スタジオのような品質を持つ3マイクアレイ」に変わりました。要するにマイクの性能もかなり上がったということです。
サウンドの向上
スピーカーの音質も向上したそうです。ただ、Appleの公式サイトの書き方だとスピーカーを変えたというわけではなく、T2チップとの連携によってより低音域のレスポンスを向上させたということらしいです。元々iMacのスピーカーは結構音がいいと評判ですが、さらに低音域が強化されたものになるというのは、低音好きの僕にとっては嬉しいことです(笑)
その他、HeySiriにも対応したみたいです。ほぼ使うことなさそうですが
True Toneに対応
今回新たに27インチのみ、True Toneに対応しました。True Toneとは周りの環境の色味や明るさを検知して、ディスプレイの色味を変えることで目に優しく、より自然な色味を表現できるという機能です。
グラフィック関係や写真に関する作業をするために購入されるという方には不要な機能でしかないかもしれませんが、普通にネットサーフィンをしたりプログラムを書いたりするのであれば、目には優しいのであっても良いかなと思う機能です。
まとめ
ということで新型iMac 2020年モデルが登場しましたので、変更点をまとめてみました。これ以外にももしかすると細かな変更点があるかもしれません。気がついたら随時更新します。
数ヶ月ほど前から噂があった新型iMacでしたが、結局はマイナーアップデートに終わってしまいました。ただマイナーアップデートとは言っても、結構パワーアップされた要素は多いです。2019年モデルと比べて数千円ほど値段も下がっていますし、こんなご時世ですから欲しかったという方には嬉しいアップデートだったのではないでしょうか。
また、このマイナーアップデートによってiMac Proの立場がかなり危ういものになってしまっています。いちおうiMac Proの方も、お値段そのままでCPUがXeonの10コアが標準になったらしく実質の値下げが行われたようです。とはいえ、iMac ProにすらないNano-textureガラスだったり、128GBのメモリだったりと、一般向けiMacとは思えないくらいのバケモノスペックになったことによって、あえてiMac Proを選ぶ理由は少なくなってしまったと感じます。
ただ、僕が期待していたのはフルモデルチェンジで新しいデザインのiMacだったので、若干の残念感は否めません…。Twitterを覗いたじでは同じような感想が多かったです。2012年モデルからもう約8年も同じデザインですから、さすがにそろそろデザインに変化が欲しいです。特にベゼル部分は「いったい何年前のものかな?」というくらい極太で、古臭いデザインと言わざるを得ません。
ここまでこのデザインで来たということは、Apple Silicon搭載の段階でフルモデルチェンジとなるのでしょうか?遅くともあと2年もすればフルモデルチェンジしたiMacを拝めることにはなりそうな予感がします。それまではしばし辛抱です!
それでは今回も最後までみていただき、ありがとうございました!
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